ニュースの学校今回のテーマは山林火災各地で山火事が起きてますね岩手県愛媛県岡山県といったところでですね大きな被害が確認されています大変心配ですけれどもこれあの日本だけではなくてですね例えばロサンゼルスでも大きな山火事があったりカナダでもなどですね世界各地で起きているということが報告をされています
なぜですね山火事が多く起きるのかということをお話しようと思うんですけれども専門家の方の話を聞きますと例えばですねこの 3 つの条件 3 つのトライアングルと言われるものがあるという話があるんですね 3 つっていうのは何か一つは気象条件だろう天気のことですよね
もう一つ燃焼物の蓄積燃えやすいものがたまっているということですね
さらに地形この 3 つだということですねまずその気象条件なんですがもちろん気温とかもありますしそれから乾燥しているかどうか冬場はねやはり乾燥しやすいと言われますけれども同じ冬でもですね雨や雪はたくさん降ったのか降らなかったのかというようなことも条件になりますねこの気象条件
次にこれが今日本あるいは世界で問題になっているところなんですが燃焼物の蓄積ですね燃えやすいものが溜まっていると火事になりやすいということですね燃えやすいものって何なのか山あるいは森の中にある燃えやすいものということになりますと例えば下草とか葉っぱとかもそうですよね
植物って生きている間はですね比較的燃えにくいわけなんですけれども枯葉なんていうのはねすごく燃えやすいわけですよね
で今の日本というのは手入れをされていない森が多くなっていますかつてはですね例えば林業というのが盛んで木を切ってその木材を材木としていろんな建物を作るのに使ったりとかですねあるいはそこで炭を作って燃料にしたりというようなことがあったわけです
ところがそういうものっていうのは日本の大きいっていうのはあんまり使われなくなったそもそも鉄筋コンクリートとかの建物が随分増えましたので木材の需要っていうのはだいぶ少なくなってるわけですね
燃料もね石油とかねガソリンとかを使うっていうことが多くて結局それでじゃあ炭を使いますかっていうとですねなかなかそういうわけにもいかないというそういう状況がありますそうすると森の中に人があんまり入らなくなるわけですね入らなくなるということは手入れが行き届かなくなるということにつながってしまうということですね
それで 3 つ目の地形なんですけれどもこれは例えば岩手の大船渡市を中心に起きた山林火災の場合だとあの辺りというのはリアス海岸なんていうふうに言いましてすごく入り組んでるんですよね急旬な場所であると
でそういう地形のところってなかなかそもそも人間が入りにくいので手入れもできにくいよねっていうところがありますそれと地形が複雑の場合にはですね乾燥状態になる場所も出てくるんだそうです
ということでこういう地形もやっぱりそういう原因になりやすいと今回の岩手愛媛岡山ですねどの火災にしてもですねはっきりとした原因というのは分からない分かっていないわけなんですけれどもこういういろいろな条件がおそらくはね積み重なってそれぞれに原因となって起きたのであろうなということは言えそうなんですね
一つですねその専門家の方が警鐘を鳴らしているのはですねこの山火事山林火災というのは自然現象であるということですつまりですね起きちゃうということなんですよね全部防ぐ全く山火事が起きないようにするということはできないともうね長い歴史が地球はあるわけですけれども別にその森林火災っていうのは常に起きてきたことであるんだよと
例えば日本の場合でも日本というのはですね比較的山火事が起きにくいんですねなぜかといえば湿潤な場所湿り気が多いんですね雨よく降るじゃないですか雪も降りますよね例えば砂漠なんてのは全く湿り気がないわけですけれどもそういう土地と比べると随分ですね水がたくさんある水分がたくさんあるんですよそういうところでは火事は起きにくいです
なので 100 年とか 200 年とかの周期で山火事になるんですけどそうは言ってもやっぱりそれぐらいの頻度で火事というのはどうしても起きちゃうということですねもっと乾燥している地域だとさらに短い周期で何十年とかそういう周期でも起きてしまうということでそれ自体は防ぎようのないところがあるということですね
なのでこれっていうのはもうこちらで人間の側で備えるしかないということが言えますね今までもお話をしてきましたがそもそも山火事っていうのはやっぱり人が森を使い始めることによって火災を抑え込んできたという側面があるよとだって森の中に入ったら火事が起きちゃうっていうのでは安全にいろんなことから作業も何もできないですよね
なので人が森に入るために森が燃えないようにしてきたとだからそれがその一つが燃えやすいものを避けるということですよね落ち葉をどけたりとか道路を道を作ってそこはもう少なくとも人間はきちんと歩けるようにするってなればそこに落ち葉があったら邪魔ですよね草が生えてたら邪魔ですよねそういうのを飼ってたわけですよね
なんだけれども人が森の中に入らなくなってしまえばそういうことはできなくなるそれはね火事の原因も増えるよねということですねじゃあ木切っちゃえばいいんじゃないのとこういうふうに考える人もいるかもしれませんところがですね木をなくしてしまってもこうね火事がなくなるわけじゃないんですよね
原因の一つはそれでなくなるのかもしれませんけれどもじゃあ木を切り倒しちゃうとですね気象条件が変わっちゃうんですねその場所の乾燥の状態が起きやすくなっちゃうと木の中には水がたくさん含まれてますから
そういう周りの温度と山の温度っていうのが違うわけなんですよね山って大体高いですからね気温違うわけなんですけれども森がクッションみたいな役割をしていると周りの温かい空気と冷たい空気っていうのをちょうど取り持つようなそんな働きもあるわけなんですが木切っちゃうと全然なくなるわけですよ
気温差が激しくなるそうすると乾燥状態が起きやすくなっちゃって火事も起きやすくなるということもあるわけなんですねなので木を切り倒せばいいよということではありません
もう一つ大きな原因ということで言うとやっぱり問題になってくるのが気候変動とりわけ地球温暖化ですよね皆さんも聞いたことがあるんじゃないかなと思いますけれどももう地球の気温がどんどんどんどん暑くなってきてるわけですよ暑いですもんね最近もね本当にねやっぱり高温温度が高くなるわけですねそれから乾燥もきますよね温度が高くなればどんどんと水なんかも蒸発してきますから
温度が高い乾燥するそうすれば燃え広がりやすくなるわけですよねやっぱりちょっとしたことで火がついたときにバーッと周りに燃えちゃうっていうのは温度とかその乾燥の度合いってすごく大事だしあと消しにくくなっちゃうんですよね
どれだけですねヘリコプターで頑張って水を撒いても火が消えないという状況になりやすいということですねそれから地球の温暖化によって雪どけが早くなってるんですよねもう冬から春にかけての時期にもかなり早い段階で雪が溶けちゃうとあったかいからですねそうすると森が乾燥する期間が長くなる雪が残っているんですよそれが自然の消火剤みたいな役割をするわけですよね
なんだけど溶けちゃったらですね流れて川に流れていってですねで下の方に行っちゃいますからそうすると森って乾燥しちゃうじゃないですかそんな影響もあるということなんですねなのでこういうことが世界中で起きている地球温暖化はねどの国でっていうことも関係なく全ての国で起きていることですからそうするとこれはですね火災につながりやすいよということになるんですねはい
ちなみにね日本の山火事というのは半分以上が 2 月から 4 月までの 3 ヶ月間に集中しているそうですこれはですね草木であるとか落ち葉とか土とかが最も乾きやすい時期なんだそうですねなのでこういう乾燥した時期っていうのは火事が起きやすいとさらに温暖化が進んでいますからますます山火事が起こりやすくなるというふうに専門家は指摘しているところです
それでは最後に締めクイズ番組の最後にはですね内容から一問クイズを出しまして皆さんにねちょっとおさらいをしていただこうという風な趣向なんですけれども
今回 3 つのトライアングルというお話をいたしました山火事山林火災が起きてしまう原因となるものですね 3 つの要素をね挙げたんですけれども一つは気象条件でした気温とかですねもう一つは燃焼物の蓄積でした枯葉とか燃えやすいものが溜まっているかどうかですね
もう一つ何だったでしょうかはいちょっとね思い出せないよという方は番組も一度最初から聞いていただくかもしくはこのポッドキャストの概要欄というところからですね記事へのリンクを貼っておきますのでこれを読んでいただければと思いますというわけで今回のお手は朝日新聞の神田大輔でした