高知の高校を卒業した杜崎拓は、東京の大学に進学した。一人暮らしを始めた矢先、同郷の友人朝アサシオから高知の大学に進学したと思っていた武藤里伽子が東京の大学に通っているという話を聞く。荷物の中から見つけた里伽子の写真を見ているうちに、拓の思いは自然と2年前の高校2年の夏の日へと戻っていった。家庭の事情で東京から転校してきた里伽子。彼女は、親友・松野が片思いしている相手という、ただそれだけの存在のはずだった。その年のハワイへの修学旅行までは。